読売新聞の記事より。
記事では、昨年4月に「体脂肪の新改善術」の回で紹介した実験結果に問題があったと指摘。動脈硬化を防ぐ働きがあるた んぱく質「アディポネクチン」の増減を巡り、被験者4人のうち3人について「変化なし」としたのは、実験の効果がなかったことを推測させる数値の低下を隠 すためで、「データの捏造ではないか」などと記している。
これに対しNHKは、3人の数値がいずれも低下したことは認めながらも、「実験によるデータの変化率が、測定器の誤差の範囲内だったため『変化な し』とした」と説明。一方、講談社は「NHKが3人の数値の減少を発表したのは、捏造を認めたものと判断している。誤差の範囲内などとするのは何ら根拠が ない」とコメントを発表した。
この手の実験は十分な数の結果を元に統計的に検定して、有意な差があったかどうか、という話をするのが科学の方法だと思うので、NHKのやり方が科学的ではないという批判はあるかと思う。しかし、あくまでもバラエティー番組の話だから、「測定器の誤差の範囲内だったため『変化なし』とした」ってのは、いいんじゃないの?って思う。
それに対して「3人の数値の減少を発表したのは、捏造を認めたものと判断」ってのは、第一感は「馬鹿じゃないの?」だ。たとえ「数値が減少」していたとしても、そいつが統計的に有意じゃなければ本当に減少していたかどうかって話はできないはず。だからいきなり捏造っていわれてもねえ。
ただ、そこら辺の話を全て分かってて捏造指摘してるんだとしたら、かなり悪質だなあと思う。「数字が減ってるのを変わってないと言った、だから捏造だ」というのは乱暴な話だが、一般にはこれで通ってしまうかもしれないと思うからだ。
たかがバラエティー番組で捏造だのなんだのって大騒ぎする方がどうかしてると思うけど。(「あるある」だって別にいいじゃん、って思ってんだけどね。)
私がNHKびいきだから擁護してると思う向きもあろうが、それならば高木浩光氏の指摘した捏造グラフの問題を取り上げるべきである。これについては自分もNHKは問題あると思うし、この問題を指摘することは教育上の効果も大きいと思うので現状どうなのか知りたい気持ちもある。なぜやらないのかね。それともどっかでやってたっけ?