どうも近頃ノリが悪く、普段読まないような本でも読んでみるか、と横溝正史の「本陣殺人事件」なんぞを読んでしまう。

感想は「おお、なるほどこういう話であったか」である。子供の頃に読んだ漫画の本に、この話のトリックを大図解されていたのを見たことがある。完全なネタばれなので今ならありえないと思うが、妙におどろおどろしい雰囲気であったことを覚えている。

その後、角川で金田一モノの大キャンペーンしたり、金田一耕助シリーズの映画をやったりしていたが、考えてみると横溝正史をちゃんと読んだことはなかったようだ。

石坂浩二の印象しかない金田一耕助も、小説ではこんな感じだったのか、とも再認識。(そういえば寅さんで有名な渥美清も金田一やったことがあるらしい。)

金田一映画で一番印象的なのが次のセリフ。壇ふみ演じる女性が、列車の中で金田一耕助と会って一言。

「金田一さん!あの有名な……国語学者の。」

これ、どの映画だったかなあ。(もしや大林宣彦の「金田一耕助の冒険」か?)