以前から本屋で見かけて気にはなっていたが、帯の「外見だけで症状が完璧に分かる驚異の医師」という言葉に胡散臭さを感じて手を出しそびれていた。金曜日の出張の帰り、あんまりいろいろモノを考えたくなかった心境でもあったので、本を読む間、余計なことを考えないで済む時間が十分取れるような厚さもあるしってことで読んでみた。
実際に読み始めてみると、著者の経験と知識、それと筆力によるモノと思うが、「外見だけで症状が完璧に分かる」というのがそれほど荒唐無稽には感じられず、この物語の背景(というより基礎?バックボーン?)としてすんなりと受け入れることができた。ただ、実際には完璧に分かるわけがないと思うわけで、余計な検査、余計な治療をしがちなのが現状だとしても、個人的には納得いくまでいろいろやってほしいし、結果がダメと分かっているから何もしない、というのは受け入れがたい、と思う。
ストーリーはいろいろな要素が登場して、盛り沢山という印象で、これが著者の個性なのだとも思うのだが、もう少し短くした方が良かったんじゃないだろうか。主人公 為頼のキャラクタとか周りの人たちとか、なかなか良い感じなんだが、ちょいとばかりノリは悪かったのである。



