ハードボイルドっぽいクサい台詞が大好きだ。この本にはたくさんそれがある。
例えば、
こつりと音が聴こえてカウンターへ目を戻した。新たなオンザロックが置かれていた。
「頼んでないよ」
私はつっかかるように言った。
「だが欲しいと思った。間違っていたら言ってくれ。私はバーテンを辞めるよ」
マスターは返事を待たず、空いたグラスを洗い始めた。
なーんてところは、今、思い返して抜き出してみると何が良かったのかさっぱり分からんが、本を読んでる流れの中で、これが来て、ニターッとしてしまうってなもんだ。
この類のクサい台詞やら文章やらが過剰にありすぎて、ぼんくらな読者の自分には、時に何書いてるのか分からなくなってくるくらいってのが欠点ではある。
登場する女性陣がなかなか個性的で魅力的であることも特長。自分がもっと若ければ、若い登場人物のどれかには惹かれた気がするけど、主人公を師匠と呼ぶ、主人公の後輩の母に萌えてしまうとは自分も歳とったものである。近頃は若いアイドルとかいってもPerfumeとか蒼井優くらいしか分からないしネ。
まあ、なんという優柔不断さと上司に嘆かれる自分だからこそ、この手の本を楽しめるんだろう。
その他、正月休みをはさんで最近読んだのは、高村薫「マークスの山(上)(下)」(文庫で全面改訂されたやつ)、西村健「劫火(1)〜(4)」ってなところ。
