老眼palm

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誉田哲也「ソウルケイジ」他

どこかのブログで、「ジウ(1)(2)(3)」が面白いというので、読んでみた。確かに主人公の門倉美咲はいい感じで、面白く読めた。適度に浪花節的なところもあって良いのだが、自分の本読みのレベルが低いせいか、なんだか細かいところがよく分からないままストーリーだけを追っかけてしまった感じ。そのくせもう一度読んで分からないところを補おうという気には、なかなかなれなかった。

そしたら、今度は出張の移動中に「ストロベリーナイト」を見つけたので、読んでみた。姫川玲子シリーズの最初の奴なので、登場人物の紹介が少し煩わしくて、キャラクターもなんだかマンガやアニメのように極端な感じがイマイチ乗れなかった。だけど、浪花節的に泣かせるところがあるのは気にはなっていた。

で、せっかくのシリーズだからってことで読んでみたのが、「ソウルケイジ」。シリーズ2冊目でだいぶ慣れたのか、これはそんなに違和感なく楽しく読むことができた。なんとなくイマイチ感を抱きながらも、5冊も読んだってのは、やっぱりいずれも主人公のキャラクターが気になるからなのだろう。久々に次も読みたいな、と思う作者に出会えた感じだ。

それにしても、堂場瞬一、今野敏、佐々木譲、乃南アサ、となんだか警察モノばかり読んでる気がする。(感想は書かないけど横山秀夫とかもたまに読むし。)まあ、背景が分かりやすくて楽に読めるってのが大きいんだろう。てゆうか、同じジャンルなのに新しい作者に手を出すのに、こんなに手こずってるというのは、歳取った証拠だよなぁと思う。

堂場瞬一「邂逅」

先週の水曜日、飲みに行った帰りに例によって秋葉原のBOOK EXPRESSで見つけた。

これでシリーズ3作目。登場人物などの設定も紹介する必要が少なくなっていて、普通に話が進んで、普通に楽しめる。明神愛美も普通に仕事に馴染んできているし、主人公の高城賢吾も普通に酔っ払いだ。

今回は定年間近のベテラン刑事、法月大智が、心臓病の持病を抱えながら、なぜそんなに無理して働くのかってところがポイントといえばポイントだ。今回の事件に関係して、昔、何かがあったんじゃないか、とか思って読んでいたが、結局、肩たたきに対して、まだ働けるというアピールだった。

自分だったら、生活の不安がなければ、すぐに仕事なんて辞めると思うんだがなあ。

普通に面白いのは構わないのだが、やっぱり何だか物足りない。「やはりコーヒーに重大な秘密が?」とは、主人公の上司、阿比留室長の飲むコーヒーを巡る描写の一部だが、何をアホなことを書いているのか、と笑ってしまった。

このシリーズは、この先も惰性で読むとは思うが、早いうちに本来のテーマに踏み込んでほしい。

堂場瞬一「いつか白球は海へ」ほか

例によって一杯やった帰りに秋葉原駅のブックエクスプレスで購入。やっぱ堂場瞬一の野球モノは面白れえ!と思いながら読み進めた。途中、五百円札が出てくるあたりで、ん?と思いながら読んでいたら、どうも東京オリンピックの少し後くらいで、ドラフト制度が始まる前という時代設定。残念ながらそれにどういう意味があるのかは読み取れなかった。

強いていうなら、主人公がプロ入りを断る言い訳としてアメリカ武者修行を持ち出すために、日本人初の大リーガー村上が活躍している時代が必要だった、ということかも。今の時代設定にすると、大リーグがはるか遠くの手の届かない存在ではなくなってきているので、米国武者修行を荒唐無稽な条件とできないだろう。また野茂以前の他の時期だと、アメリカで野球という発想を出しにくそうだ。

それにしても、最後の結末はあんまり頂けないし、プラッシーの差し入れってのは時代設定がそうだとしてもやりすぎじゃないかなあ。とは言いつつ、夜更かしして最後まで読みきってしまったので、面白い話ではある。

そういえば、少し前に「孤独のグルメ」というのも読んでいた。ふむふむ、あるあるこんな感じ、と面白く読めたのは、巷の評判どおり。実は買ってからマンガだったことに気づいたのだが、文庫本サイズに縮小されたマンガは文字が小さく、老眼には辛かった。

山田宗樹「黒い春」


黒い胞子が肺で爆発的に増殖し、発症から30分以内に確実に死に至るという黒手病についての話。新型インフルエンザでパンデミックだなんだと騒がしいのもあって、図書館で見つけて読んでみた。

黒手病そのものについては、半ばくらいで正体が解明される。謎解きの部分はそれで一段落で、この後どうするんだろう、と思って読み進めたが、後半のドラマが実に良かった。主人公のうちの一人の奥さんに、感染の疑いがかかり、病と戦っていくのだ。

こういう泣ける話は弱いのだが、最近、仕事が不調で、上司に怒られ、部下を理不尽に責め、暗い顔で仕事に向かう、笑顔のない毎日には、これくらい感情を揺さぶってくれるものでないと効かない。

少し前の刊行なので、厚労省でなくて厚生省だけど、途中、厚生省の無策を責める描写がある。今回の新型インフルエンザの件では、「厚労省(厚労相)は騒ぎすぎ」という批判があり、この是非は良く分からないのだが、お役所は「遅い」とか「何もしない」とかって批判されるのが常だったのに、やっぱ舛添さんは一味違うなあ、とか思うのだった。

タイミングを逸したり、特に感想を書くまでも至らなかったなどでブログの記事にはしてなかったが、他に最近読んだのは、保科昌彦「相続人」、久坂部羊「廃用身」、首藤瓜於「指し手の顔」、森村誠一「名誉の条件」てなあたり。

堂場瞬一「相剋」

友人から、反逆者の月(3)が出てるぞ、とメールがあったので、会社の帰りに近くの本屋に寄ったが発見できず。代わりにこれを見つけて買った。

「警視庁失踪課・高城賢吾」シリーズの第2弾だ。いそいそと読み始め、ふと、そういえば第1弾ってどんな話だったかな、と考えるも、思い出せない。ああ、歳はとりたくない。

ストーリーは思い出せないものの、失踪課のメンバー構成は覚えていた。第2弾はそのうちの一人、醍醐刑事とペアを組んで進む。失踪課は、室長以下それぞれ過去になんかしらのいわくがある設定で、この先シリーズを進めながら、すこしずつクローズアップしていくのだろう。

今回のストーリーは、後半ドタバタっと片付けたって感じがして、いまいちに感じた。主人公の高城も、タバコ吸いまくりの頭痛薬飲みまくりで、こちらもいまいちノリ切れない。やっぱり明神愛美チャンをもう少し活躍させてくれなきゃ。